駅での話


ホームで待ち合わせしようって約束した時、

ああ、そういうのが、

”わざと紅茶に砂糖を入れないで、おいしいとは思わないけど、それを気に入って飲むような関係”

ってやつだな、と思って、

そのアイデアが気に入ったから、

ずっと待っていたんだよ。

あの電車に乗ってる。

次の電車に乗ってる。

次の次の電車には、、

次の次の次の、、
、、、

でも君は来なかったんだけど、

途中からわかっていたよ。

途中からは、

”こんなに待ったんだけどな”

と、君に言うために、

いや、待ちぼうけをする思い出がほしかったから、

わざとそうしたんだ。

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