またチャリティーをやるで。

スラウェシの大地震のチャリティーを持ちかけてくれたバリ人僧侶の友人が「今度は日本人のためになるようなチャリティーをやってみたい!」と言いだした。彼自身、食うにも困るような生活をしていて、親戚の家に居候して暮らしているにも関わらずこういう発想が出来るのがすごい。心が善良で癒される。私の絵画教室で9月に展覧会をおこなうので、その言い出しっぺのバリ人僧侶の友人が「ジャヤプラナとラヨンサリ」をテーマにした絵を描き、私がその物語を翻訳してみようという話になった。この物語はバリ島版のロミオとジュリエットのような話で、実話だと信じられているらしい。ジャヤプラナを祀った寺もあるそう。恋愛の話なので、女性の癌のためのチャリティーをやる事に決めた。



まだまだ修正する予定だけど、ザックリとしたあらすじはこちら。
「ジャヤプラナとラヨンサリ」


美しい物語なので読んでみてください。
-----------------------------------------------------------------


むかしむかし、カリアンゲット王が支配する村に貧しい5人の家族が住んでいました。

村は流行り病に襲われ、この貧しい家族の4人が同時に死んでしまいました。
唯一生き残ったのは、まだ子供だったジャヤプラナという名前の少年でした。

ジャヤプラナは孤児になりました。
彼は一人で生きる事はできなかったため、カリアンゲット王に「王室の召使いになりたい。」と頼みました。
カリアンゲット王は孤児になった彼を憐み、彼を召し抱えました。

ジャヤプラナは王の宮殿で仕える事になりました。
ジャヤプラナは宮殿の中で非常に熱心に学びました。
王も彼を可愛がり、愛情を込めて育てました。
ジャヤプラナは王の事を心から尊敬していました。
彼は王のお気に入りの召使いになったのです。

時が経ち、ジャヤプラナはハンサムな青年に成長しました。
勤勉で武術にも長け、ハンサムな彼は、宮殿に仕える女性達のアイドルになりました。

そこでカリアンゲット王は、ジャヤプラナに宮殿に仕える女性達の中から妻を選ぶ事を命じます。
しかしジャヤプラナは「自分はまだ未熟過ぎます。そして宮殿の外で妻を見つけたいと思っています。」と説明し、それを断ります。
誠実な彼の話を聞いて、カリアンゲット王も納得しました。

ある日ジャヤプラナは、村に住む美しい娘ラヨンサリを見て、ひと目で恋に落ちました。
しだいに彼らは距離を縮め、彼らは互いに愛し合うようになり、ついには結婚することとなりました。

村で盛大な結婚式を挙げた後、ジャヤプラナとラヨンサリは宮殿にいる王に報告に行きました。

愛する2人がカリアンゲット王の前で挨拶した時、王は沈黙してしまいました。
ラヨンサリがあまりにも美しく、カリアンゲット王はジャヤプラナの妻であるはずのラヨンサリに一目ぼれしてしまったのです。
そしてラヨンサリをどうしても自分のものにしたいという欲望を抱き、宰相にこう命じました。

「、、ジャヤプラナを殺せ!」

宰相は驚きました。
しかし王の命に逆らうわけにはいかず、ジャヤプラナを殺す計画を立てました。

7日間の新婚旅行の後、カリアンゲット王はジャヤプラヤに海賊によって破壊された船を調査するためにトゥルクトゥリマに行くように命令しました。

家ではラヨンサリが大洪水の夢を見ていました。不吉な予感を感じた彼女はパニックになりました。
そしてトゥルクトゥリマへ行くのをやめるよう、ジャヤプラナを説得します。
しかしジャヤプラナは「生と死は、全知全能の神、イダサンヒャンウィディワサの力の中でおこる。」と言って、彼女を落ち着かせました。


ジャヤプラナは王の命令通り、トゥルクトゥリマの森に到着しました。
待ち構えていた宰相は仲間を率いてジャヤプラナを襲いました。

男達がジャヤプラナに剣を突き立てようとしても、不思議なエネルギーが彼の体を守るので剣はなかなか刺さりません。

ついに宰相がジャヤプラナののど元に剣を突きつけ、彼を殺そうとしました。

しかし宰相は何も知らないジャヤプラナを殺す事に良心が痛み、王からの手紙をジャヤプラナに渡して、涙を流しながら本当の事を話しました。

「、、、可哀想なジャヤプラナよ。お前を殺すように命令したのはカリアンゲット王なのだ。王はラヨンサリを愛している。お前を殺してラヨンサリと結婚し、彼女を王妃にしたいのだ。」


ジャヤプラナは驚き、深い悲しみを感じながらこう言いました。


「そうでしたか。理由を教えてくださってありがとうございます。僕はカリアンゲット王の事を尊敬し、愛しています。ラヨンサリの事も愛しています。ですから殺してください。」
ジャヤプラナの体を守っていた不思議なエネルギーが消え、剣が彼の胸を貫きました。

彼が命を落とした瞬間、甘い香りが世界中に広がり、地球上の全ての動物や植物が彼の死を感じとり、悲しみました。
そして自然のエネルギーが、暗殺者達を一人残らず殺しました。

しばらくして、ジャヤプラナの死の知らせはラヨンサリの元に届きました。
カリアンゲット王はラヨンサリに会いに行きました。
王はラヨンサリの前で、ジャヤプラナの死を悲しむふりをしました。
そして王はラヨンサリに対して、自分と結婚して王妃になってほしいと説得しました。
しかし、ラヨンサリは丁寧な言葉で拒絶しました。

「王様、お許しくださいませ。私の夫はジャヤプラナなのです。彼の事を絶対に忘れる事はできません。」
そうラヨンサリは答えました。

そして剣で自分の胸を突き、ジャヤプラナの後を追いました。

カリアンゲット王は目の前で死んだラヨンサリと、彼女の使った剣をじっと眺め、自分の愚かさに気付きました。
そしてカリアンゲット王も胸に剣を突き立て、死を選びました。

コメント